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日本の未来を考える

PROFILE

  • 島 耕作(しま こうさく)
    ©弘兼憲史/島耕作 社会をよくする企業応援プロジェクト
    島 耕作(しま こうさく)
    1947年9月9日生まれ
    大人気漫画『島耕作シリーズ』の主人公。 1970年に大手電器メーカー初芝電器産業に入社。 出世には無欲だが、勉強熱心で好奇心旺盛。 TECOT(旧初芝電器)社長・会長を経て、現在は複数企業の 社外取締役を務める。
  • 篠田 丈 (しのだ たけし)
    篠田 丈 (しのだ たけし)
    1961年生まれ
    1985年に慶応義塾大学を卒業。日系・外資系複数の投資銀行で要職を歴任し、資本市場で30年以上の経験を持つ。2011年4月からアリスタゴラ・アドバイザーズ代表取締役会長を務める投資のプロ。
第1回 プライベートバンクとは?
4コマ イメージ
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島 耕作(しま こうさく)
ヨーロッパに視察に行ったとき、富裕層の友人にプライベートバンクの話を聞いたんですよ。日本では、まだ一部にしか浸透していない感覚ですから、プロにお話を聞きたいと思いました。
篠田会長、よろしくお願いします。
こちらこそ、よろしくお願いいたします。
島さんとお話しできるなんて光栄です。
30年以上金融の世界にいますので、何でも聞いてくださいね。
篠田 丈 (しのだ たけし)
プライベートバンクと一般銀行の違い
島 耕作(しま こうさく)
さっそくですが篠田社長、プライベートバンクは、一般的に利用される商業銀行 とは性質が全く異なるんですよね?
はい。
プライベートバンクは、富裕層を対象にした専門的な銀行です。主に資産運用や相続対策、ファミリーオフィスサービスに特化したアドバイスを提供します。 一方、商業銀行は一般の個人から法人まで幅広い顧客を対象に、預金や融資、クレジットカードなどの金融サービスを提供しています。
篠田 丈 (しのだ たけし)
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島 耕作(しま こうさく)
プライベートバンクは、顧客と銀行がパートナーとなって一緒に資産を育ててい くものなんですね。貯蓄場所として銀行を使う感覚とは全く異なるんだな…
プライベートバンクの聖地といわれているヨーロッパでは、電気が使われる前から何百年と世代を超えて積み上げてきた資産価値をしっかりと守り、次の世代へ引き継いでいくことを重視します。
そのための相談するところであり、長期にわたって安心して運用を一任できるのが プライベートバンクなんですよね。
篠田 丈 (しのだ たけし)
島 耕作(しま こうさく)
富裕層の割合だとアメリカの方が多いですよね? アメリカにもプライベートバンク が多くあると思いますが、なぜヨーロッパの方が有名なのでしょう?
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富裕層の割合を見ると、20世紀以降に爆発的に資産を増やしたアメリカが目立ちますが、ヨーロッパも高い水準を誇ります。

アメリカは“アメリカンドリーム”の言葉に象徴されるように身分や立場関係なく夢をつかむことができるし、一攫千金の志向も強い。突出した個人が目立ったり、企業の成長も早かったり…。なのでアメリカの富裕層は、一代で財を成した人も多いですよね。

それに対して、ヨーロッパは一族の資産を守っていくスタイルの富裕層が多いんです。無駄な浪費はせず、何百年と資産を守っていく。世代を超えて長期的な視点で運用するプライベートバンクと相性がいいのでしょう。

もちろんアメリカにも優良なプライベートバンクはたくさんありますが…なぜヨーロッパ、特にスイスなのかは、また改めてお話しましょう。

篠田 丈 (しのだ たけし)
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プライベートバンクとプライベートバンキングの違い
島 耕作(しま こうさく)
日本でも、大手の商業銀行が、富裕層向けに“プライベートバンキング”というサー ビスを扱っていますよね。
それは単語が似ているので混同されがちですが、異なるものです。 違いを簡単に説明しましょう。
篠田 丈 (しのだ たけし)
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ブティック型銀行とは?

専門分野のみを取り扱う「専門特化型」を「ブティック型」と呼びます。
対して、何でも取り扱うのが「百貨店型」と言われます。

見分けるポイントは大きく2つです。
①専業かどうか
②営業マンにノルマを掲げているか

プライベートバンクは、顧客と銀行がパートナーとなって長期的な視点で運用していくので、営業マンにノルマを課して会社の規模拡大を掲げなくてもいいんです。
篠田 丈 (しのだ たけし)
島 耕作(しま こうさく)
プライベートバンクでも融資を行ったり、自社で商品を販売しているところがある と聞きましたが…
さすが、詳しいですね(笑)
確かにそういった業務の多角化を図るところも出てきましたが、それはもう伝統的なプライベートバンクとは呼べないと私は考えています。
篠田 丈 (しのだ たけし)
重要なのは、何に投資するかより、誰に任せるか
島 耕作(しま こうさく)
お話を聞いていると、顧客側は「この技術に投資をしよう!」「この企業は成長する だろう」といった戦略を重視しているわけではなさそうですね。

どちらかというと、それはプライベートバンク側が考えること。
ヨーロッパの富裕層は、何に投資をするかより、誰に任せるかを重視するんです。

時間をかけてプライベートバンクの経営層と話し合い、互いの価値観や基本的な投資戦略をすり合わせ、あとは信用して一任をします。

短期のリターンや目先の損得には興味がないので、一度プライベートバンクを決めたら報告を聞くのも多くて四半期に一度。1年に1回という方も多くいます。

篠田 丈 (しのだ たけし)
島 耕作(しま こうさく)
1年に1回…それはよほど信頼していないと出来ないですね。
そもそもヨーロッパの富裕層やプライベートバンクの経営者は、お金を目的や性質によって、4つに分けて考えていることが多いですね。
篠田 丈 (しのだ たけし)
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子孫のために守るお金が、ヨーロッパの富裕層の資産の中核を成すお金です。

ファミリーで営む事業に適正な予算を回しながら、数百年先の一族の未来を見据えて資産管理をしてきます。 無頓着なのではなく、大事だからこそ信頼できるプロを見定めて一任するんです。 運用で重視するのも「増やす」より「価値を減らさないこと」ですが、求めるレベルは低くないですよ。

社会のためにお金を使うのも、結果として一族の価値を高めることに繋がります。

篠田 丈 (しのだ たけし)
島 耕作(しま こうさく)
なるほど。
信頼できるプロに任せる、でもそのプロをちゃんと精査して自己責任で選ぶ。 ヨーロッパの富裕層もプライベートバンクも、興味深いですね。

ええ。
ご興味があればいつでも私のところへ来てくださいね。

納得できるまでとことん話しましょう。

篠田 丈 (しのだ たけし)
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